フーリエ解析入門

2022年度4月-8月開講分、お申込受付中です。こちらからお申込みいただけます。

講座の概要

ジョセフ・フーリエ(Joseph Fourier, 1768-1830)は物体の熱の伝わり方に関する研究から「周期関数\(f\)を三角関数\((\sin, \cos)\)の和で
$$
\begin{align*}
f(x)=c+\sum_{n=1}^{\infty}(a_{n}\sin{nx}+b_{n}\cos{nx})
\end{align*}
$$
と近似する」という手法を考えました.

現代では,この三角関数の和をフーリエ級数といいます.

物理的には\(\sin\), \(\cos\)は「波」を表すことから,フーリエ級数は関数を周波数を用いて表すものという側面を持ちます.

このフーリエ級数に始まる分野はフーリエ解析と呼ばれ,フーリエ級数の他にフーリエ変換
$$
\begin{align*}
\hat{f}(\xi)=\frac{1}{\sqrt{2\pi}}\int_{\mathbb{R}}f(x)e^{-i\xi x}\,dx
\end{align*}
$$
もフーリエ解析に含まれます.

このように物理的な背景から始まったフーリエ解析ですが,現在では純粋に数学的に有用な分野として広く用いられています.

例えば,実は冒頭の「熱の伝わり方に関する研究」でフーリエは熱方程式という偏微分方程式を解くためにフーリエ級数を考案したのですが,他の偏微分方程式(例えば波動方程式)を解く際にもフーリエ解析が有用なことがあります.

本講座ではフーリエ解析の基本的な考え方と性質を説明し,熱方程式や波動方程式を具体例として偏微分方程式への応用を紹介します.

受講にあたって

教科書

テキストは「フーリエ解析の基礎と応用」(倉田和浩著/発行:数理工学社,発売:サイエンス社)を使用し,本書に沿って授業を進めます.

本書では微分積分学で学んだ基本的な事項を第2章まで確認し,第3章からフーリエ解析の解説に入ります.

※著作権の関係上、お持ちでない場合は必ずご購入いただくようお願いいたします。著者及び出版社には、教科書として使用する許可を得ておりますが、本講座とは無関係です。 本講座に関しては弊社へのみお問い合わせください。

予備知識

本講座の内容を理解するためには微分積分学(参考:微分積分入門)の知識を必要としますが,授業中にも重要な予備知識を復習をしつつ進めていく予定です.

テキストの第2章までを必要に応じて参照します.

カリキュラム

フーリエ級数とは何か?(テキスト第3章)

最初にフーリエ級数がどのようなものか説明します.

フーリエ級数に関する重要な定理を紹介し,その使い方の具体例を見てフーリエ級数の面白さを感じられるように授業を進めます.

例えば,フーリエ級数を用いることで

$$
\begin{align*}
&\frac{1}{1^{2}}+\frac{1}{2^{2}}+\frac{1}{3^{2}}+\frac{1}{4^{2}}+\dots=\frac{\pi^{2}}{6},\\
&\frac{1}{1^{2}}+\frac{1}{3^{2}}+\frac{1}{5^{2}}+\frac{1}{7^{2}}+\dots=\frac{\pi^{2}}{8}
\end{align*}
$$

などの有名な等式が得られることを紹介します.

フーリエ級数の性質(テキスト第4章)

「周期関数\(f\)を三角関数\((\sin, \cos)\)の和で近似する」ものがフーリエ級数であると説明しましたが,三角関数を用いなくても関数を近似する方法はいくつもあります.

しかし,様々な関数の近似の中でもフーリエ級数はある意味で「最良な近似」になっていることが証明できます.

ここではフーリエ変換が\(L^{2}\)ノルムで最良の近似であることを証明し,このことから得られる「パーセヴァルの等式」や「リーマン-ルベーグの定理」などフーリエ級数に関する重要な性質を紹介します.

フーリエ級数による近似可能性の証明(テキスト第5章,第6章)

「フーリエ級数の性質」まではフーリエ級数に馴染むため,関数がフーリエ級数で表せることの証明はしませんでした。

ここでは関数がフーリエ級数で表せることを証明していきます.

ここでの議論には関数列の一様収束など微分積分学で学ぶ重要な定理を用いるので,必要に応じて予備知識を補足しながら進めていきます.

フーリエ級数の偏微分方程式への応用(テキスト第7章,第8章)

ここでは最初に偏微分方程式の基本的な考え方を説明し,フーリエ級数を偏微分方程式(熱方程式,波動方程式)の初期値・境界値問題へ応用します.

熱方程式の解法ではフーリエによる方法により,熱方程式の初期値・境界値問題

$$
\begin{align*}
\begin{cases}
\dfrac{\partial u}{\partial t}(x,t)=C\dfrac{\partial^{2} u}{\partial x^{2}}(x,t)&(0<x<\ell,t>0)\\
u(x,0)=u_{0}(x)&(0<x<\ell)\\
u(0,t)=0, u(\ell,t)=0&(t>0)
\end{cases}
\end{align*}
$$
を解き,エネルギー法による解の一意性を示します.

また,波動方程式も同様にフーリエの方法を用いて初期値・境界値問題が解けることを説明します.

フーリエ変換とその応用(テキスト第9章-第13章)

ここまでフーリエ級数を用いた応用をいくつか紹介してきましたが,フーリエ級数を用いて関数を近似するには関数が周期関数でなければならないという欠点があります.

その欠点を解消するために考えられたのがフーリエ変換です.

フーリエ変換は周期関数でない関数に対してのフーリエ級数に相当するもので,フーリエ級数で成り立つ多くのことがフーリエ変換に対しても成り立ちます.

ここではフーリエ級数で成り立つ定理と比較しながら,フーリエ変換の性質を紹介し,境界がないような偏微分方程式に対しての応用を紹介します.

講座詳細

名称フーリエ解析入門
講師山本拓人
日程・日曜クラス : 10:00-12:00, 04/10-08/28, (05/01, 08/14は休講)

* 詳細は下記の開講スケジュールをご参照ください。

場所Zoomによるオンライン講座となります。
教科書倉田和浩著『フーリエ解析の基礎と応用』(倉田和浩著/発行:数理工学社,発売:サイエンス社)
※著作権の関係上、お持ちでない場合は必ずご購入いただくようお願いいたします。著者及び出版社には、教科書として使用する許可を得ておりますが、本講座とは無関係です。 本講座に関しては弊社へのみお問い合わせください。
受講料19,500円/月

クレジットカード支払いはこちらのページから。

持ち物筆記用具と教科書
その他・授業は録画されます。授業終了から2年間オンラインにて見放題となります(ダウンロード不可)。
・動画視聴のみの受講も可能です。アーカイブのご視聴をご希望の方はこちら

お申込み

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