整数論入門

2022年度後期(10月-2月)のご受講についてお申し込み受付中です。録画視聴による参加、途中参加も可能。終了回分は録画にてご受講いただけます。こちらからお申込みください。

講座の概要

整数とは \(1,2,3,4,\cdots\) や \(0,−1,−2,−3,\cdots\) のような数たちのことです。物の個数(または不足) として捉えることができる整数は素朴で扱いやすい数としての重要性があります。一方で、実数のように数直線上に隙間なく並んだ数を考えることが微分積分をはじめとする重要な数学を生み出しました。値が飛び飛びに存在する整数で同じようなことを考えるのは困難です。実数の範囲であればすぐに解けるような問題でも、考える対象を整数に制限した途端に難しい問題になることがよくあります。この講座で最初に扱うピタゴラス数の問題はその典型例です。このように整数は素朴でありながら、その素朴さのせいで難しくもあるという二面性をもった面白い対象です。整数論では実数の理論にはなかった様々な工夫によって整数の性質を理解していきます。

この講座では『はじめての数論 (J.H.シルヴァーマン著 鈴木治郎訳) 』に沿って、整数論の入門について解説します。 本書は整数論についてなるべく少ない前提知識の下で様々なトピックについて触れています。1年かけて講義することが想定されている分量なので、本講座では5か月用にトピックを選んで解説することにします。11章までの基本となる内容に加えて、選んだトピックは大きく分けると次の2タイプです。

  • 様々な方程式の整数解・有理数解について (ピタゴラス数、フェルマーの最終定理、楕円曲線)
  • 合同式における方程式 (合同式における 1 次方程式、平方剰余の相互法則)

本書には演習問題も豊富に用意されています。定理や証明の理解だけでなく、実際に手を動かして計算して みることを通して、より深く整数論の魅力に触れていただこうと思います。

受講にあたって

役立つ知識

授業中にも復習をしますが、\(2\)次方程式の解法や平方完成について触れた経験があると、具体例の計算がよ り楽しめます。

カリキュラム

整数論の概観(教科書第1章)

まずは整数論全体の紹介を行います。自然数や整数という素朴な対象に対してどのようなことが調べられて いるかをざっくりと見ていきます。

ピタゴラス数(教科書第2-4章)

直角三角形に関する三平方の定理は数学で最も有名な定理の一つです。 三平方の定理とは各辺の長さ \(a,b,c\) であるような直角三角形 (\(c\) が最大の辺とする) があるとき、\(a^2+b^2=c^2\) が成り立つというものでした。各辺の長さが \(a,b,c\) がすべて整数であるような直角三角形があるとき、整数の組 \((a,b,c)\) をピタゴラス数といいます。
さらに発展して、\(a^3+ b^3= c^3\) が成り立つ整数 \((a,b,c)\) はあるでしょうか? \(a^4+ b^4=c^4\) や \(a^5+b^5=c^5\) だったらどうでしょうか? この問いはフェルマーの最終定理として知られているものです。

講義ではピタゴラス数の問題とフェルマーの最終定理の間をとって\(a^3+b^3=c^2\)が成り立つ整数の組についても考えてみます。

1次不定方程式(教科書第5-6章)

ここでは\(ax + by = c\)を満たす整数の組\(x, y\)について考察します。前に扱った方程式よりも基本的な方程式ですが、後で扱う合同式においても重要です。

素因数分解 (教科書第7章)

どのような自然数についても素因数分解がただ一通りにできることを証明します。 この事実がそれほど当たり前ではないことについて、面白い解説がなされています。少し設定を変えると素因数分解がただ一通りにできない状況が生まれてしまうことを説明します。

合同式(教科書第8-11章)

整数をある数で割ったあまりにだけ注目する、合同式という考え方について紹介します。 合同式が重要である理由として、少なくとも以下の2点が挙げられます。

  • 割った余りだけに注目するという、大雑把な捉え方をすることによって元々の整数についての問題の見通しが良くなる。
  • これまで考えてきた数とは違った数の体系が得られ、それ自身興味深い性質がある。

素数(教科書第12章)

素数が無限にあることを証明するのがこの章の最初の目標です。有名なユークリッドの方法について解説し ます。また、「4で割って1余る素数は無限にあるか?」のように問題を少し変形するとどうなるかについて も考察します。

平方剰余の相互法則(教科書第20-23章)

合同式の2次方程式について考察します。2つの素数\(p, q\)について「\(p\)で割った余りで考える\(2\)次方程式」と「\(q\)で割った余りで考える\(2\)次方程式」を 結びつけるのが平方剰余の相互法則です。

\(n=4\) のフェルマーの最終定理(教科書30章)

第30章はフェルマーの最終定理の \(n= 4\) の場合についての章です。この場合は無限降下法というフェルマー自身がよく用いていたと言われる方法を用いることで証明ができます。

楕円曲線(教科書第41-46章)

ここまでで既に様々な方程式についてその整数解ついて考察しました。この章では方程式\(y^2=x^3 +ax^2+bx+c\)の整数解や有理数解について考察します。\(y^2= x^3 + ax^2 + bx + c\)で定義される平面上の曲線を楕円曲線といいます。 この方程式の解を見つける操作が楕円曲線上に直線を引くという幾何学的な操作に結びつく面白い対象です。具体的な楕円曲線に対して実行してみましょう。

受講詳細

お申し込みは、お申込フォームからお願いします。

名称整数論入門
講師伊集院 拓真
日程

・土曜クラス : 13:00-15:00, 10/8-2/25 (12/24, 12/31は休講)

・詳細は下記の開講スケジュールをご参照ください。

場所

Zoomによるオンライン講座となります。

教科書

J.H.シルヴァーマン著、鈴木 治郎 訳 はじめての数論 原著第 4 版(丸善出版)

※著作権の関係上、お持ちでない場合は必ずご購入いただくようお願いいたします。著者及び出版社には、教科書として使用する許可を得ておりますが、本講座とは無関係です。 本講座に関しては弊社へのみお問い合わせください。

受講料19,500円/月 クレジットカード支払いはこちらのページから。
持ち物

・筆記用具
・教科書

その他・体験受講は無料です。1回のみのご参加で辞退された場合、受講料は頂いておりません。
・授業は毎回録画されます。受講月の録画は授業終了から2年間オンラインにて見放題となります(ダウンロード不可)。
・動画視聴のみの受講も可能です。

お申込み

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    開講スケジュール

    12月24日、12月31日土曜日は休講です。

     土曜日クラス
    13:00〜15:00
    第1講10月8日
    第2講10月15日
    第3講10月22日
    第4講10月29日
    第5講11月5日
    第6講11月12日
    第7講11月19日
    第8講11月26日
    第9講12月3日
    第10講12月10日
    第11講12月17日
    第12講1月7日
    第13講1月14日
    第14講1月21日
    第15講1月28日
    第16講2月4日
    第17講2月11日
    第18講2月18日
    第19講2月25日