『初学者のための代数幾何』書影

方程式から生まれる図形の世界

代数幾何学とは、連立方程式の解が織りなす図形の幾何学的性質を調べる学問です 。素朴な座標幾何に端を発するにも関わらず、現代数学の最前線において極めて重要な役割を担っています。

ともすれば抽象的で、難解で、その割に無味乾燥な議論が続く……という印象も与えがちな代数幾何の初歩の学習ですが、高校数学とすこしの線形代数の知識があれば、その「こころ」を理解することはそう困難な話ではありません。

この講座では、永田雅宜著『初学者のための代数幾何』をテキストに、代数幾何学の考え方を学びます 。単なる知識の列挙ではなく、方程式と幾何学、そして関数という異なる概念の相互作用という、シンプルながら深淵なアイデアを通じて、抽象的な構造を理解するとはどのようなことかを体験していきましょう。