統計・機械学習のための行列分解
2021年2月開講。録画販売のお申込み受付中。お申込はコチラ
講座の概要
行列分解とは、与えられた行列を行列の掛け算に分解する操作のことです。数でいうところの、6=2×3のようなものです。それだけ聞くと無味乾燥に聞こえるかもしれませんが、行列を分解すると色々な可能性が見えてくるのです。
行列の掛け算を勉強したことがある人は、最初その計算方法がやや直感的ではないと感じることでしょう。しかし行列の掛け算は、連立一次方程式の行列による表現や一次変換という概念を学ぶうちに、その意味を理解することが出来ます。行列分解もこの行列の掛け算の意味を深く理解するのに大事なトピックの1つです。
また、行列分解は音声認識の前処理や機械学習など様々な応用があり、実用的で、親しみやすい例が多いトピックでもあります。
この講座では、いくつかの有名な行列分解について具体例を挙げつつ、
・行列分解を計算できるようになること
・その行列分解の使われ方を知ること
を目標に、行列分解を考える楽しさを共有できればと思います。行列分解を統計学や機械学習に応用したい方から数学愛好家まで、幅広い方々の参加をお待ちしております。
受講にあたって
受講に当たって役に立つ知識
・ベクトルの基底/行列の掛け算(線形代数の最初あたりの知識)
・数学III程度の微分
カリキュラム
1. 行列分解と連立一次方程式
連立一次方程式は行列を用いて簡潔に Ax = b と表すことができます。逆行列を求めることで解を得る方法が有名ですが、行列 A を直交行列と三角行列、下三角行列と上三角行列に分解して表すことでも、見通しよく解けることが知られています。直交行列と三角行列による分解はQR分解、下三角行列と上三角行列はLU分解とよばれます。
講義では、QR分解・LU分解の定義を説明し、連立一次方程式を効率よく解く方法を紹介します。またQR分解とグラム・シュミットの正規直交化、LU分解とガウスの消去法との関連を紹介し、これらの分解を求める方法を解説します。また、時間に余裕があれば、QR分解の最小2乗法に対する応用を説明します。
2. 行列分解と機械学習
行列分解は自然言語処理における意味表現の獲得や推薦システムに応用されています。どちらにも共通しているのは、高次元かつ疎なデータという難しいデータを扱っている点です。行列分解を用いれば、このようなデータを文脈を保持しながら低次元かつ密なデータに変換できる可能性があり、固有値分解や特異値分解が応用されてきました。
ここでは、固有値分解・特異値分解の定義を説明し、その計算方法を紹介します。また、これらの手法を自然言語処理に応用した潜在的意味解析や推薦システムにおける協調フィルタリングへの応用を紹介します。
※ 授業の進捗に応じて内容や例を増減したりすることがあります。
講座詳細
名称 | 統計・機械学習のための行列分解 | |
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講師 | 佐藤秋彦 | |
日程 | 計2回の集中講義になります。 第1回 2月7日(日) 10:00-15:00(昼休憩12:00-13:00) 第2回 2月14日(日) 10:00-15:00(昼休憩12:00-13:00) | |
場所 |
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教科書 | 講師オリジナルテキスト ※ テキスト代は受講料に含まれています。 | |
受講料 | 34,500円/全2回 クレジットカード支払いはこちらのページから。 | |
持ち物 | 筆記用具 |
お申込
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