自然変換の概念に馴染むことから圏論の応用へ
この講座では、まずは自然変換の概念に馴染むことを目標にします。また自然変換と関係の深い概念として、関手の随伴を定義します。さらに随伴や極限という概念を用いて記述される圏の例としてカルテシアン閉圏というものを紹介します。
上で述べたカルテシアン閉圏と関係の深いテーマとして、論理や計算の抽象化について扱っていきます。高校の数学で言えば、集合と論理というところで命題の真偽や必要条件十分条件、対偶や背理法などといった概念を学びますが、これらは数学における命題や証明を扱うための枠組みです。。
※2018年度に開講済みです。次回の開講は、詳細が決まり次第こちらのHPに情報を更新します。
現代の数学で色々な概念を記述するための基本的な言葉として圏論というものがあります。圏論ではものの集まりとそれらの関係に注目するという視点を推し進めることで、数学に現れる現象を統一的に記述することができます。またプログラミング言語などでも圏論的な言葉遣いが使われるようなものがあり、そういったところで耳にした方もいらっしゃると思います。
圏論に出てくる概念で最も基本的なものは自然変換です。この講座では、まずは自然変換の概念に馴染むことを目標にします。また自然変換と関係の深い概念として、関手の随伴を定義します。さらに随伴や極限という概念を用いて記述される圏の例としてカルテシアン閉圏というものを紹介します。
上で述べたカルテシアン閉圏と関係の深いテーマとして、論理や計算の抽象化について扱っていきます。高校の数学で言えば、集合と論理というところで命題の真偽や必要条件十分条件、対偶や背理法などといった概念を学びますが、これらは数学における命題や証明を扱うための枠組みです。このような対象を扱うものとして、記号論理と言われる命題や証明といったものを形式的に扱う分野があります。またこれとは別に、数学に現れる計算やプログラミング言語などの計算といったものを抽象的に扱う枠組みとして、ラムダ計算というものがあります。こちらも計算というものがどのように理解できるかを考えるために、計算が持つべき性質を抽象的、形式的に扱います。
上で紹介したカルテシアン閉圏と呼ばれる特別な圏と、命題論理やラムダ計算の枠組みが対応するという事実があり、カリーハワードランベック対応などと呼ばれています。この講座では、この対応関係が一体どのようなことをいっているのか、その雰囲気に触れてみるということを目標に進めていきます。
教科書
前提となる知識
高校の数学で扱うような集合や論理について。こちらのページにある集合と写像のpdfなどを参考にしてください。
以前に行った「演習形式で学ぶ圏論の基礎の基礎」の内容が、こちらからご覧いただけますので参考にしてください。
注意
この講座の内容は上のページの内容に必ずしも沿っているわけではありません。またこの内容を理解してくることが前提でもありません。あくまでも参考程度にご利用ください。
講座名 |
高校数学から始める圏論の基礎 |
担当講師 |
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開講スケジュール |
2019年 9月7日・14日(土)10:00-12:00
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受講方法 |
武蔵ビル(HAPON新宿)6F, 新宿ビジネスルーム
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教科書 |
すうがくぶんかのオリジナルテキスト
※ テキスト代は受講料に含まれています。
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受講料 |
税込19,500円
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準備物 |
筆記用具
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アーカイブ(講義の録画)の販売について
本講座は2019年度に開講済みで、アーカイブの準備はありません。
今後の開講は、詳細が決まり次第HPに情報をアップします!