統計検定®1級応用(人文科学)対策講座

正規分布の性質は、アンケート解析に用いられる多変量解析手法の基礎を支えていることや、混合正規分布を用いたクラスタリングなどに直接応用されていることから、人文科学分野では重要視されている様子がうかがえます。人文科学の試験では特に切断正規分布、混合正規分布、多変量正規分布の性質を中心に出題され、
– 2024年問2
– 2023年問1
– 2022年問5
– 2019年問1
– 2018年問5
がこのトピックを出題していました。第1回ではそのような多変量正規分布の性質について解説します。

判別分析は、多変量解析・機械学習において、分類問題を解く代表的な手法です。判別分析は、第1回で学ぶ正規分布の重要な応用例でもあり、人文科学の試験でもこの応用にまつわる話題が
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– 2022年問2
– 2018年問2
をはじめ数多く出題されてきました。

また第2回は、クラスタリング手法として有名なk-means法や階層クラスタリングについても解説します。これらの手法はアンケート分析における頻出の手法です。これら手法の学習アルゴリズムにまつわる計算は頻出で、
– 2022年問3
– 2019年問2
– 2018年問4
などに出題されています。

主成分分析と因子分析はアンケートを設計する際になくてはならない必須の手法であるため、人文科学の試験で数多く出題されています。例えば、
– 2024年問1
– 2022年問3
– 2021年問3
に出題があります。また関連する議論として、これらの手法の基礎となる共分散の計算がよく出題されています。
– 2023年問2
– 2022年問1

試験では主成分分析・因子分析に現れる用語や概念がきちんと身に付いていなければ解けない問題が多く出題され、しっかりとした理解なしに解くことは不可能です。そこで第3回・第4回では主成分分析・因子分析の用語を復習し、出題されたヒントから、関連する統計量を適切に計算すること、またその解釈の方法を学習します。

共分散構造分析は、主成分分析や因子分析を一般化したモデルで、潜在変数の説明関係など自由なモデリングを行えることが特徴です。人文科学の試験でも
– 2019年問3
– 2018年問3
に連続して登場した重要なトピックの一つです。統計検定では、共分散構造分析のモデリングに用いるパス図の読解や、共分散構造分析の推定方法にまつわる計算などが出題されます。第4回・第5回では、共分散構造分析の用語を復習し、さまざまな統計量を適切に計算し、解釈する方法を講義します。

項目応答理論は、教育学や心理学を学んだ人でないと、あまり馴染みがないかもしれませんが、テスト作成のため理論として有名です。回答者の能力を測るとき、テストの正解数を用いると、難易度が高い問題を正解している場合も、難易度が低い問題を正解している場合も、能力は等しいと評価されてしまいます。項目応答理論はこのような問題がなるべく起こらないように、回答者の能力を測定するための理論です。

人文科学の試験では、この項目応答理論の推定法にまつわる様々な計算が多々出題されてきたので、今回も対策を実施します。
– 2019年問3

クロス集計表はマーケティング分野のデータ分析では本当に多用する分析の手法ではないでしょうか。クロス集計表の分析になくてはならない統計量がカイ二乗統計量や連関係数・独立性の検定です。実際、
– 2021年問2
– 2018年問1
ではこの連関係数の性質を証明する問題が出題されています。

また、多次元尺度構成法はデータ点の間の距離を保つように次元削減し、2次元の散布図に落とし込むことで解釈を容易にしようと試みる手法です。その重要性から人文科学の試験でも
– 2024年問3
に出題されました。この手法は理解がやや難しい手法としても知られていますが、わかりやすい部分を中心に基本的なことを徹底して抑えられるような演習を実施します。